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―― 受け身では何も得ることができない、何か欲しいなら主張し、意思表示をすることが非常に大切であることを学びました。
園田 若奈 様
【留学先】イギリス ケンブリッジ
【語学学校】ESL
語学留学をしようと思ったきっかけは大きく分けて二つです。
一つ目は、「実践的な会話能力」と「リスニング能力」を伸ばしたかったから。
いくら頑張っても日本では24時間英語に触れることはできません。ですので、自分だけで海外に行き、誰の助けもないところでリスニング、スピーキングを現地の方の中で伸ばすということが目標でした。
二つ目は、単純に海外で生活してみたかったからです。
私はその時まで海外に出た経験がありませんでした。のちには「長期留学をしたい」と考えていたので、長期留学の際に自分が海外で暮らせるのか、ということを確かめたいと考えていました。
いまの時代、語学留学に行く人は多く、学生から社会人、退職された方まで様々います。当然そこに関わる語学留学ビジネスも無数に存在しており、自分にとってどこが良いのかを選ぶことは簡単なようで難しいのです。
そこで私は、自分が「この人のように英語を話したい」と思えるような大学の先輩に学校の情報を直接もらう、という方法をとりました。その上で金額から講師、生活環境などを聞き、そこに決めました。
選択肢は狭まりますが、語学ビジネスに関わっておらず、信頼できる情報源をこのように探るのも一つの手だと思います。
やはり語学留学ですので、様々な国の人と交流できることが楽しかったです。
場所柄なのかヨーロッパ、中東からの留学者が多かった印象があります。年代もバラバラで、思ったよりも年上の方が多く、私と同じ年代の方は少なかったです。留学中は特にトルコ人の人と仲良くなりました(お国柄日本人にとても優しいです)。
個人的に楽しかったのは、自分でケンブリッジの街を散策して美味しいお店やカフェ、ジェラートのお店を見つけることでした。
また、講師の方もとても優しく気さくだったので、パブにたまに連れて行ってくれる、というおまけもありました。
私が行った場所はイギリスだったので、フィッシュアンドチップスが有名で、よくビールとセットを頼んで楽しんでいました。
ちなみに、金曜にはフィッシュアンドチップスセットが多くのパブやオシャレなレストランで割引されるので行ってみると楽しいと思います。
大きな不満はありませんでしたが、大学ではないため、ネイティブの方と触れ合う機会が講師以外あまり得られない(自分の努力次第でどうにかなったはずだとは思います)、同じレベルの英語力の方と授業を受けるので、伸びはネイティブに囲まれているよりは大分劣るように思えます。
これはどこでもある光景ですが、多くの人が自分と同じ国でコミュニティを作り、固まっていた印象があります。しょうがない部分もありますが、「もったいないな」と感じました。
また、ホームステイ先は指定できないのですが、当たり外れが大きいので自力で見つける、行く前からコンタクトを取り、本当に受け入れ態勢が整っている場所なのかを見極めるなどの努力が必要であったと感じます。
私のホームステイ先は悪くはないとは感じたが、お金のために受け入れていると感じました。
中にはホームステイ先を選ぶことに成功していた人もいて、毎日夜遅くまで会話をしてとても楽しそうでした。後日聞くと、自国を出発前エージェントの方に良いホームステイ先かどうか念を押して探してもらったそうです。このようなちょっとした努力で、また大きく留学は変わるものなのだなと思いました。
出国から、海外に行く飛行機に乗ることから、関税から、何もかもが初めてでした。
ですので海外に行くまでの流れ、気をつけないといけないこと、日本ではない場所でどう安全を確保するか、などなど基本的なことから学ぶことができました。
これを通して危機管理能力がとても上がったと思います。
ロンドンに一人で出かけたりすることもあったのですが、当時はwifiが思ったよりもなく、人に聞きながらよく観光をしていました。そのおかげでどんな人に聞けば良いのか判断できるようになったことも学んだことの一つです。
また、受け身では何も得ることができない、何か欲しいなら主張し、意思表示をすることが非常に大切であることを学びました。
基本的に一人で行動していたので、そういう面でも精神的に強くなったかも知れません。
文法の授業、会話の授業というものがありました。
時制に関して、その表現の起源などを英語で説明して、そこから授業に入って行ったのでわかりやすかったです。
英語はラテン語が元になっているので、ラテン語を少し学ぶととても頭に英語のルール自体が入りやすく、またイメージしやすいのは初めての発見でした。
会話の授業ではことわざ、シェイクスピアの引用などを使って授業をしていました。日本語の古典を学ぶ感覚と少し近いと思うのですが、シェイクスピアが作り出したと言われる言い回しや、単語を交えながらの実践的な授業で難しかったですが、同時にとても面白かったです。
起源から説明してくれるので覚えることが容易になります。
クラスメイト全員の前でのスピーチなどは当たり前で、毎授業毎授業で自分の意見を言うことが求められるので、常に頭がフル回転でした。
「意見が言えないイコールコミュニケーションをする気がない」と見なされてしまうので、そこはなんでもいいのでとりあえず「言葉に出す」訓練だと思ってこなさなければいけないということも学びました。
受講したコースが午前中のみのものでした。学校内は明るく授業中も常に質問、冗談が飛び交うような話しやすい雰囲気だったように思います。
私は初日に道に迷ってしまったのですが、電話で優しく対応してくださり、途中まで迎えに来てくれました。
初日は授業後に観光に連れ出してくれる等のサービス精神も旺盛な学校でした。
事務員の方が特に優しく、少しでも授業で不安を覚えた場合でも、講師をすぐ変えてくれたり、クラスを移動させてくれたりということは柔軟に対応してくれました。
思い出としては、漢字を書ける人が珍しいのか、学校で私はよく当て字で名前を書いてくれと頼まれました。これができるのは日本人の強みかもしれません。
前述してある通り、私が受講したコースは大きくGrammer,Writingを中心にした時間と、Speaking,Public speech,を中心にした二部で構成されていました。
どちらも難易度が細かく設定されており、テストの結果によってクラスは変わりますが、自分で強く希望した場合には移動させてくれる場合がほとんどです。
私はホームステイ先の方にお世話になりました。老夫婦だけで住んでいるため、静かで勉強には集中しやすかったです。
お年を召されてる方のブリティッシュイングリッシュが一番私にとって聞き取ることが難しかったので、コミュニケーションを取るのに苦労したのが彼らとの会話でした。
おかげでより早くアクセントに慣れることができました。
この夫婦は他にも語学留学生を受け入れていて、最初の週はイタリア人の方と、次はボツワナ、三週目はドイツ人の女性、というふうに毎週私のシェアメイトが変わっていきました。
彼らと交流する機会はあまりなかったのですが、夕食後の話を聞きながら、改めて文化が違うということは興味深いと感じました。同じヨーロッパでもドイツ、イタリアでは考え方や感じ方、暗黙の了解まで全く異なります。
また、たまにですが、彼らの息子、娘夫婦が訪ねてきた際にお孫さんたちにも会うことができ、イギリス家族の一家団欒を少し感じることができたのかな、と思います。このような部分を垣間見ることができるのは、ホームステイならではかもしれません。
ただ、私のクラスメイトの中には夕食もスナックだけを机に置かれ、家族とは別の場所で食事を強いられる等の状況もあったので、ホームステイは千差万別である、ということは言えそうです。
暗黙の了解が存在し、表と裏という文化があるのは、日本と通じるものがあると感じました。
会話の流れや、礼儀のつくし方は意外にも似た部分がイギリスにはあるのではないでしょうか。しかしながら、カルチャーや交通、食事等は驚くほど日本とは異なります。
まず、交通手段は主にバスですが、日本のようにアナウンスがないため、どこにつくのか慣れるまでいつもヒヤヒヤしました。
バスの中には大体車椅子などが乗れるスペースがきちんと確保してあり、このような面ではやはり見習うことが多いと感じました。
食事に関して、よくイギリスはよくない評価を受けますが、お店によりけりだと思います。
しかしながら、パンを揚げる習慣があり主食はポテト、メインはお肉が多い為摂取カロリーはだいぶ多いといつも感じていました。案の定イギリスから5キロほど太って帰ってきたので、太りたくない方は食生活に要注意すべきのように思います。
私が滞在中にあった人々は、皆優しく礼儀正しい方ばかりだったので、これも場所や環境によりけりであると感じます。
あとは移民の方が多いので、予想よりも国際的な場所です。
自分で動く、主張する、これさえあればどんな環境でも良い経験として、自分の糧になる留学ができるのではないかと思います。
留学はある種のモラトリアムです。無駄に時間を過ごすことも、外に出て何かチャンスをつかみ学んでいくのも、そのひと次第だと思うので、常にそのことを忘れず楽しんで行ってきてほしいです。
受け身の姿勢では絶対にもったいないと思います!
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小坂 尚哉 様
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